こんにちは。埼玉県志木市、にった接骨院の新田です。
4月から、新しい柔道整復師、中川原が入りました。
当院での指導は、とにかく経験をさせることを主としています。
もちろん、まだ資格を取ったばかりの者に施術はさせません。
今は、骨折の患者様の包帯を取ったり、電気をかけたりなどしています。
患部の状況を実際に見て、患者様の表情、痛みについてのお話、腫れの状態、内出血の出方などを毎回確認し、経過を観察していく事により、骨折とはどういうものなのかを体で覚えていくのです。
大切なのは、「経験」です。この経験の積み重ねにより、「骨折の匂い」を感じ取ることが出来るようになるのです。
骨折の匂いについて→ほねつぎの技術:骨折の「匂い」を嗅ぎ分ける力 https://nikkotsu.com/5459
私が開業した当時は、エコーもなく、骨折かどうかの判断は、この「骨折の匂い」を判断基準としてきました。
ある時、知人が転倒して肩を痛めたと来院しました。
医療機関で精密検査をしたところ、特に骨に異常はなかったがどうしても痛みがあるということでした。
その人の話と状態を見てみると、私にはどうしても「骨折の匂い」がしたのです。
そこで、再度整形外科でレントゲンを撮ってもらったところ、やはり鎖骨が折れているのがわかりました。
鎖骨は、折れると大きくずれることが多い骨折なのですが、今回は、とても小さな骨折だったのです。
下記のレントゲンをご覧ください。印をつけましたが、非常にわかりにくいと思います。
小さな骨折のため、腫れもそれほどでもありませんでした。
しかし、こんな些細な骨折でも、骨折の匂いを感じ取れる感覚があれば見逃すことがないのです。
この「骨折の匂い」の感覚の習得をすることを一番大切に指導しています。
この感覚の習得には、気の遠くなるような数多くの症例が必要です。
しかし、その先には、患者様のためになる確かな知識や技術を身につけることができるのです。