埼玉県志木市中宗岡 にった接骨院 新田です。
先日、転んで手をついて指が痛いとお子さんが来院されました。
ケガを診るということ
ケガをしたと来院された場合、まず腫れやどんな動きで痛みが出るかなど確認します。
今回は、腫れはほとんどなかったのですが、詳細な状況の確認の為必ずエコー観察をします。
しかし、今回は、エコーで観察をしても、特に骨折の所見はありませんでした。
骨折の匂いがする…
エコー観察の結果を見ても特に骨折は見当たらない。腫れも少ない。
このような状況であれば、大抵「捻挫」という診断になります。
しかし、今回は提携の整形外科に行ってレントゲンを撮ってもらう事にしました。
なぜなら「骨折の匂い」がしたからです。
「骨折の匂い」と言っても、「ストロベリーの匂いがするわぁ」という実質的な「匂い」ではありません。
骨折にそういう匂いはありません^^;
いかにもそれらしい感じ、雰囲気という意味の「匂い」です。
今回のケガもそうでした。
何処かただの捻挫ではない「匂い」がしたのです。
「骨折の匂い」を嗅ぎ分ける力
レントゲン撮影で検査をしたところ、微細な骨折がありました。
以下が左手のレントゲンです。
赤い部分を拡大します。画像中央をご覧ください。
中指の付け根の骨が欠けているのがわかります。
稀にある、エコーに映らず、腫れも出ない骨折などについては、この「匂い」を感じる力を育てるしかありません。
これは、言葉では説明できない感覚です。
研修の接骨院はエコーがありませんでした。
先生は、患者様を観察し、触診し、それで捻挫か骨折かを判断していました。
どのように判断しているのかと質問すると、先生は、骨折には「匂い」があると言うのです。
当時の私には、その「匂い」がわかりませんでした。
その匂いをかぎ分けるには、沢山の症例を見て経験を積むしかないと言われました。
今では私もその「匂い」を嗅ぎ分ける感覚が備わっています。
しかし、その「匂い」やはり言葉では説明できません。
これからもさらに経験を積んで、その「匂い」をより的確に嗅ぎ分けられるよう、常に感覚を研ぎ澄ませて行こうと思います。
当院は、日々技術の向上に努めてまいります。
今後ともよろしくお願い申し上げます。