絶対にカラスには喧嘩を売ってはいけません
ある日、若い女性が接骨院に来院してきました。
付き添いの人に支えられ、歩くこともままならない様子。
苦痛の表情から、すぐに「これは緊急性の高い怪我だ」と直感しました。
院内に緊張が走ります。
患部を確認すると、足首が大きく腫れており、見るからに痛そうです。
「一体、どんな状況で怪我を?」と尋ねると・・・・。
その日は穏やかな天気で、女性は愛犬との散歩を楽しんでいました。
そのひと時は、女性にとって幸せな時間だったのです。
しかし、その幸せも長くは続きませんでした…。
突然、愛犬が激しく吠え始めました。
驚いた女性が吠える先を見上げると、そこには一匹のカラスが。
愛犬がカラスに向かって吠えると、なんとカラスが二人を襲ってきたのです!
パニックに陥り、必死で逃げる女性と愛犬。しかし、カラスは追いかけてきます。
必死に逃げる女性の足首に激痛が・・・。
そして、その場に崩れ落ちたそうです。
そう、足首を捻ってしまいました。
院内に緊張が走りましたが、その話を聞いているうちに、どうしても笑いが込み上げてきました。
女性と目が合うと、お互いの表情がさらにおかしくなり、二人して大爆笑。
失礼だとは思いつつも、笑いを抑えようとすればするほど、笑いが止まらなくなりました。
痛そうな患部と、笑顔の女性のギャップに、お腹を抱えて笑い転げてしまいました。
こうして笑いに包まれながら、女性の長い治療がスタートしたのです。
私は女性から大切なことを教えて貰いました。
絶対にカラスには喧嘩を売ってはいけないという事を。