こんにちは。埼玉県志木市、にった接骨院新田です。
今回の症例は、バレーボールをやっている中学生の男の子です。
アキレス腱が痛むということで来院されました。
患部の観察等をして、「アキレス腱炎」という判断をしました。
怪我をした場合、まず初めに、痛みがおさまって完治するまでの施術計画と治療期間をお伝えします。
今回もそのようにして、治療を進めることにしました。
経過を観察する大切さ
1回の来院ごとに、腫れ、痛みの状況など、丁寧に患者様の状態を観察します。
しかし、数回治療を行ったのですが、今回は痛みの引く気配がありません。
このような場合、炎症の起きている「アキレス腱」そのものだけが原因ではないと考えます。
治療方針変更の判断
すぐに、提携の整形外科でレントゲンを撮影してもらいました。
すると、アキレス腱近くの骨が欠けています。
これは、今回骨折したわけではなく、「三角骨」と言う、生まれつきの症状です。
つま先立ちをするような状態をすることにより、アキレス腱部分が圧迫され、この欠けた骨をきっかけに痛みが出ることがあるのです。
「有痛性三角骨」と言います。この症状は、レントゲンを撮らないと確認できません。
本来アキレス腱炎の痛みが引くはずの治療も、この三角骨が原因の痛みには効果が少ないものでした。
原因が明確になってからは、施術方法を切り替え、無事痛みが無くなりました。
経験を重ねることで気づけること
初診の状況では判断できない原因も、治療していく間の様子にも気を配ることで、他の原因に気づくことができます。
もし、ただ、炎症がおさまらないというだけで、そのまま治療を続けていたら、いつまでたっても変わりません。
経験を重ね、たくさんの症例に出会うことにより、本当の原因に気が付くことができるのです。
数多くの「アキレス腱炎」の治療の経過を見てきたからこそ、この原因がわかったのです。
患者様の一つ一つの症例に真摯に取り組むことが、私の経験になります。
今後とも、よろしくお願いいたします。