にった接骨院

ほねつぎの技術を繋いでいく 2019/11/26

こんにちは。埼玉県志木市、にった接骨院新田です。

 

5歳の男の子が、幼稚園でリレーをしていた時に転倒し、来院されました。

幼稚園から直接きたときには、号泣しており、エコー観察はもとより、触ることもできず、服を脱ぐことさえできない状態でした。

そのため、患部を見ることもできなかったのですが、このような場合でも、鎖骨の骨折である事がわかりました。

患部を診なくてもわかる骨折

まず、1つは先生方に伺った怪我をした状況でした。

もう1つは、来院した際の本人の姿勢です。

「疼痛緩和姿位」と言って、怪我をした際に、痛みを緩和する為に、本人が無意識のうちにとってしまう姿勢の事です。

どこを怪我したかによってその姿勢が違います。

特に鎖骨骨折は特徴的な姿勢があり、以下の写真のように、

●骨折した側に首を傾げている、

●骨折をした側の腕を、逆の腕で支え、肘を少し上にあげている

という姿勢です。

※注 彼は園児ではありません。

このように、患部を見ることなく、判断することが出来るのは、数多くの症例を見て、経験してきたからこそわかるのです。

骨折の場合、接骨院での治療を行う前に、必ず提携の整形外科でレントゲンを撮影します。

今回も撮影したところ、やはり折れていました。

経験を積ませ、後進を育てるということ

今回の鎖骨骨折の施術は、伊藤先生が行うことになりました。

伊藤先生は、当院に来て8か月になります。

この間、毎日たくさん包帯を巻く練習をし、症例を経験してきました。

しかし、今回の鎖骨骨折は、今までの症例に比べ、骨が付くときにズレやすく治療が難しい骨折です。

今までの経験と、知識を考えて、初めての症例に挑んでもらうことにしました。

このように、若い先生が経験を積んで行く事で、柔道整復師の後進が育ち、ほねつぎの技術が受け継がれていくのです。

もちろん、治療に失敗は許されません。しっかりと私が責任を持ち、監督します。

さらに、当院での施術だけでなく、骨折の経過を提携の整形外科で確認してもらっているため、安心して施術を受けて頂くことができるのです。

その後、鎖骨骨折の経過

鎖骨骨折は、しっかりとした固定を施し、超音波骨折治療器「オステオトロン」をかけていきました。

順調に回復し、3週間ほどで固定が外れ、5週間ほどで完治となりました。

患者様の状況を把握し、施術を行うことにより、一つ一つの症例が経験として積み重なり、精度の高い施術を行うことが出来るのです。

鎖骨骨折の施術を終えて

今回の治療を終えて、伊藤先生に感想を聞いてみました。

「今回の治療にあたるまでの8か月、多くの事を学ばせていただきました。

当院は、様々な症例の患者様がいらっしゃり、包帯固定をする機会も多くありました。

しかし、今回の鎖骨骨折は難しい症例のため、今までより緊張感を強く持ちました。

院長の指導と監督のおかげで、今まで学んだことを十分に発揮することができ、最後まで患者様に向き合うことが出来たと感じました。

この経験はこれからの私の施術において、自信となる大きな経験でした。

それでも、診た症例が1つ増えたというだけです。一つとして同じ症例はありません。

ですから、一人一人の患者様と向き合い、経験を積み、より頑張って学んでいきたいと思います。

これからも、よろしくお願いいたします。」

 

今回のように、ほねつぎの技術を後進に繋いでいく事も、当院の使命だと考えています。

これからも、よろしくお願いいたします。

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