
こんにちは。埼玉県志木市、にった接骨院新田です。
5歳の男の子が、幼稚園でリレーをしていた時に転倒し、来院されました。
幼稚園から直接きたときには、号泣しており、エコー観察はもとより、触ることもできず、服を脱ぐことさえできない状態でした。
そのため、患部を見ることもできなかったのですが、このような場合でも、鎖骨の骨折である事がわかりました。
患部を診なくてもわかる骨折
まず、1つは先生方に伺った怪我をした状況でした。
もう1つは、来院した際の本人の姿勢です。
「疼痛緩和姿位」と言って、怪我をした際に、痛みを緩和する為に、本人が無意識のうちにとってしまう姿勢の事です。
どこを怪我したかによってその姿勢が違います。
特に鎖骨骨折は特徴的な姿勢があり、以下の写真のように、
●骨折した側に首を傾げている、
●骨折をした側の腕を、逆の腕で支え、肘を少し上にあげている
という姿勢です。
※注 彼は園児ではありません。
このように、患部を見ることなく、判断することが出来るのは、数多くの症例を見て、経験してきたからこそわかるのです。
骨折の場合、接骨院での治療を行う前に、必ず提携の整形外科でレントゲンを撮影します。
今回も撮影したところ、やはり折れていました。
経験を積ませ、後進を育てるということ
今回の鎖骨骨折の施術は、伊藤先生が行うことになりました。
伊藤先生は、当院に来て8か月になります。
この間、毎日たくさん包帯を巻く練習をし、症例を経験してきました。
しかし、今回の鎖骨骨折は、今までの症例に比べ、骨が付くときにズレやすく治療が難しい骨折です。
今までの経験と、知識を考えて、初めての症例に挑んでもらうことにしました。
このように、若い先生が経験を積んで行く事で、柔道整復師の後進が育ち、ほねつぎの技術が受け継がれていくのです。
もちろん、治療に失敗は許されません。しっかりと私が責任を持ち、監督します。
さらに、当院での施術だけでなく、骨折の経過を提携の整形外科で確認してもらっているため、安心して施術を受けて頂くことができるのです。
その後、鎖骨骨折の経過
鎖骨骨折は、しっかりとした固定を施し、超音波骨折治療器「オステオトロン」をかけていきました。
順調に回復し、3週間ほどで固定が外れ、5週間ほどで完治となりました。
患者様の状況を把握し、施術を行うことにより、一つ一つの症例が経験として積み重なり、精度の高い施術を行うことが出来るのです。
鎖骨骨折の施術を終えて
今回の治療を終えて、伊藤先生に感想を聞いてみました。
「今回の治療にあたるまでの8か月、多くの事を学ばせていただきました。
当院は、様々な症例の患者様がいらっしゃり、包帯固定をする機会も多くありました。
しかし、今回の鎖骨骨折は難しい症例のため、今までより緊張感を強く持ちました。
院長の指導と監督のおかげで、今まで学んだことを十分に発揮することができ、最後まで患者様に向き合うことが出来たと感じました。
この経験はこれからの私の施術において、自信となる大きな経験でした。
それでも、診た症例が1つ増えたというだけです。一つとして同じ症例はありません。
ですから、一人一人の患者様と向き合い、経験を積み、より頑張って学んでいきたいと思います。
これからも、よろしくお願いいたします。」
今回のように、ほねつぎの技術を後進に繋いでいく事も、当院の使命だと考えています。
これからも、よろしくお願いいたします。